08 August

久之浜 波立海岸の鰐ヶ淵

弁天島という小島の岩上には弁財天や、稲荷、龍神、風神と雷神、七福神といった神々が祀られている。

近くには、807年に徳一大師が開いたと言われる波立寺がある。
波立寺は、海中より出現した薬師如来像を本尊とし、無病長寿、海上安全大漁祈願の信仰が篤く、いわき三大薬師の一つとして崇められている。

波立海岸の沖には昔、人食いの鰐ザメがすんでいたという伝説がある。

波立海岸の近くにお坊さんと一人娘が住んでいた。
お坊さんの娘が海岸で遊んでいると巨大な鰐ザメに飲み込みこまれてしまった。
お坊さんは大変悲しみましたが、その悲しみがいつしか憎しみへと変わり娘の仇を討つ為、その鰐ザメを探し回りました。
ついに、鰐ザメを見つけ出し、毒矢を鰐ザメに突き刺した。
鰐ザメは悶え苦しみ、海面が血で朱く染まった。
風が吹き荒れ波は荒れ狂い、弁天島に打ち寄せた波がしぶきとなって島全体を覆った。
鰐ザメは悶えながら海中に沈んでいった。

その光景が、この奇岩にそっくりなので”鰐ヶ淵”と呼ばれるようになったという。

弁天島は初日の出のスポットとして有名な場所。

海から突き出る岩と鳥居越しに顔を出す太陽。

鰐ケ淵の噂

景勝地として名高い弁天島の印象とは真逆の顔を持つ鰐ケ淵。
以前は自殺の名所で知られたこの地は、時折渦潮が発生し、身を投げる人が多く存在した。

ここに身を投げた人は遺体が揚がらないことで有名だった。
鰐ケ淵の口伝に結び付く娘の悲運の物語から月日が流れた今
波立海岸のある久之浜町田之網地区は東日本大震災で津波にのまれて亡くなった方の何名かの遺体が未だ発見されていないという。

波立海岸の玉砂利を持ち帰ると薬師如来の怒りに触れ眼病を患うと言い伝えられている。